結論:2027年度(令和9年度)の京都府公立高校入試では、WEB出願の志願者情報入力が2026年12月8日に始まり、前期選抜の統一学力検査は2027年2月18日、該当者が受ける学校個別検査は原則2月19日に行われます。
理由:公立の出願準備が、併願校によっては私立高校の出願情報登録と同じ時期に進むためです。受験校を冬に決めてから入力を始めるのでは、学校との確認や私立併願の手続きが重なります。
9月の行動:志望校ごとに「公立の独自枠」「公立の共通枠」「私立の併願校」を一枚のカレンダーに置き、必要な検査と締切を親子で確認してみてください。
京都府教育委員会は2026年8月28日に令和9年度入試の広報資料を公表し、9月1日付で正式な選抜要項を定めました。これで、6月まで「予定」「未確定」だった多くの日程が確認できるようになりました。
正式要項が出たのなら、ひとまず安心して冬を待てそうです。そう感じるのも無理はありません。
ただ、日付を私立併願の予定と同じ線上に並べると、別の姿が見えてきます。学力検査は2月でも、受験の事務手続きは12月から動き始めるのです。
この記事では、京都府教育委員会の令和9年度入学者選抜ページと正式要項、京都府私立中学高等学校連合会の令和9年度入試情報をもとに、家庭で管理したい日程を整理します。制度全体の変更点は、6月に公開した「京都府公立高校入試は今年の中3から何が変わる?」で詳しく説明しています。
正式要項で確定した公立高校入試の日程
まず、私立を併願で受け、公立の前期選抜に通常どおり出願する家庭を想定して、全日制と定時制の主な日程を確認します。
| 手続きと検査 | 日程 | 家庭での確認 |
|---|---|---|
| 志願者情報入力 | 2026年12月8日(火)9:00〜12月14日(月)17:00 | 氏名などの基本情報を入力し、中学校の確認を受ける |
| 出願情報入力 | 2027年1月12日(火)9:00〜1月18日(月)17:00 | 志願先、学科、枠などを確認する |
| 手数料納入 | 2027年1月26日(火)9:00〜2月1日(月)17:00 | 全日制2,200円、定時制900円をクレジットカードまたはコンビニで納める |
| 報告書等の提出と出願承認 | 2027年1月26日(火)〜2月2日(火) | 中学校が必要書類を提出し、志願者の出願を承認する |
| 出願 | 2027年2月3日(水)9:00〜2月5日(金)17:00 | 中学校の承認後、志願者が出願操作を完了する |
| 受検票印刷 | 2027年2月12日(金)9:00〜2月17日(水)17:00 | 交付された受検票を印刷し、検査当日に持参する |
| 統一学力検査 | 2027年2月18日(木) | 共通枠は国語、数学、英語、理科、社会。独自枠で使うか、使う場合の対象教科は学校別要項で確認する |
| 学校個別検査 | 原則2027年2月19日(金) | 独自枠などで必要な面接、作文、個別学力検査等を学校別に確認する |
| 合格発表 | 2027年3月5日(金)14:00 | WEB出願システムで確認する |
日程の出典は、京都府教育委員会の令和9年度選抜要項本文です。京都堀川音楽高校など一部の学校や特別入学者選抜、通信制では日程が異なります。
ここで見落としやすいのは、12月8日と1月12日の違いです。12月は志願者本人の基本情報、1月は志願先などの出願情報を入力します。似た名称ですが、同じ手続きではありません。
中学校による確認と訂正連絡の期間も、家庭の入力期限とは異なります。志願者情報は12月21日まで、出願情報は1月25日までです。訂正の連絡が来た場合は、中学校の指示に沿って対応してください。
さらに、情報を入力した時点でも出願は完了しません。手数料を納め、中学校が報告書等を提出して出願を承認した後、2月3日から5日までに志願者が出願します。「入力したから終わり」と思い込まないことが大切です。
私立専願者は別日程です。推薦を含む私立専願者が公立側の手続きも残す場合、2月3日から5日までは「仮登録」となります。その後、公立を正式に出願する場合は、2月12日9:00から16日11:00までに手数料を納め、2月16日12:00までに出願します。該当する家庭は、中学校からの案内を優先してください。
通常の出願後は、志望の変更が原則として認められません。ただし、共通枠は2月12日9:00から16日11:00まで、志願先の一部または全部を辞退する申請ができます。中学校の承認期限は16日12:00です。私立の結果を見て判断が変わった場合も、自分だけで操作せず、すぐ中学校へ連絡してください。
WEB出願の試行は9月末から始まる予定
京都府教育委員会は、WEB出願システムの試行を2026年9月末から10月末に行う予定としています。対象は府内の中学生、中学校、高校です。試行版マニュアルも作成予定とされています。
試行は本番の出願ではありません。しかし、「まだ秋だから関係ない」と外してしまうのは惜しいところです。学校から対象者や操作範囲の案内が届いた場合は、その案内に沿って参加し、分からなかった点を記録してください。家庭でどこまで操作するかは、試行版マニュアルと学校の案内を優先します。
- 学校から配布される案内の保管場所を決める
- 公式マニュアルが出たら、入力に必要な本人情報と保護者情報を確認する
- 受検票を印刷できる場所を決める
- 手数料をクレジットカードとコンビニのどちらで納めるかを決める
本番の操作方法は、今後の公式マニュアルと中学校からの指示を優先してください。6月時点の案内や前年の手順だけで入力を進めないでください。
私立併願を重ねると、1月の忙しさが見える
公立だけの表では、家庭がどこで忙しくなるのかをつかみにくいかもしれません。そこで、2027年度の公式募集要項を公開している京都成章高校を「私立併願校」とする場合を例にします。同校を特に勧める意図はなく、日程の重なりを具体化するための例です。
| 時期 | 公立高校 | 私立併願の例(京都成章高校) |
|---|---|---|
| 2026年12月 | 12月8日〜14日に志願者情報入力 | 12月1日から出願情報登録が可能 |
| 2027年1月 | 1月12日〜18日に出願情報入力 | 1月8日〜22日に検定料等を納入。出願情報登録も1月22日23:59まで |
| 2月上旬 | 2月3日〜5日に出願 | 受験票と当日の持ち物を確認 |
| 2月10日 | 前期選抜まで8日 | 私立入学試験 |
| 2月12日 | 9:00から受検票印刷と共通枠の一部または全部の辞退申請が始まる | Web合否照会期間は2月12日16:00〜2月14日16:00 |
| 2月18日と19日 | 18日は統一学力検査。該当者は19日に学校個別検査も受ける | 公立の受検を続ける場合は、公立の検査へ進む |
| 3月5日 | 14:00に合格発表 | 公立の結果後、併願合格者向けの手続きを確認。京都成章高校の詳細は合格通知書に同封 |
この例で気になるのは、試験日が近いことだけではありません。1月には、公立の出願情報入力と私立の出願情報登録、検定料納入が重なります。2月12日には、私立の合格発表と公立の受検票印刷が同じ日に始まります。そこから公立の統一学力検査までは6日です。
京都成章高校の合格発表を確認できるのは2月12日16:00からです。結果を受けて公立の共通枠を一部または全部辞退する場合、申請期限は2月16日11:00です。短い間に親子だけで結論を出すのではなく、まず中学校へ連絡する流れまで予定に入れておくと慌てにくくなります。
つまり、「私立に合格してから公立を考える」という順番では遅れます。私立を併願で受けるのか、公立は独自枠と共通枠をどう組むのか。その骨格は、出願情報を入力する前に決めておく必要があります。
この表は、私立を併願で受ける場合の例です。京都成章高校の要項では、推薦と専願は合格すれば必ず同校へ入学する方式、併願は合格後も進路を自由に選べる方式とされています。他校では名称と条件が異なる場合があるため、募集要項で確認してください。
京都成章高校の日程は、同校の2027年度生徒募集要項とWEB出願の手引きで確認しました。私立高校ごとに出願期間、試験日、合格発表、併願合格者の入学手続期限は異なるため、実際の併願校の公式募集要項に置き換えてください。
京都府私立中学高等学校連合会の2027年度全日制高校の募集要項一覧では、「Web出願」と「Web登録出願」が区別されています。前者はWeb上で出願が完了しますが、後者は情報登録後に願書等の提出が必要です。「Webなら紙の提出はない」と決めつけず、併願校の方式を確かめてください。
独自枠と共通枠は、検査名だけで選ばない
前期選抜の独自枠は、1校の1学科や1系統等に限って志願できます。検査項目や配点は学校ごとに異なり、報告書、統一学力検査、個別学力検査、面接、作文または小論文、活動実績報告書、実技検査などから定められます。
一方、共通枠の全日制は第2志望まで志願でき、第1志望については順位を付けて、異なる志願先を2校まで、または異なる学科や系統等を二つまで志願できます。仕組みだけを見ると選択肢は多く見えます。
でも、選べる数が増えれば、自然に安全になるわけではありません。独自枠で学校が定める追加の検査対策にどれだけ時間を配るか、共通枠の5教科と報告書にどう備えるかで、秋の勉強時間の配り方が変わります。
まず志望校の前期選抜独自枠等募集要項を開き、次の四つを書き出してください。
- 独自枠の募集人員
- 必要な検査項目と配点
- 学校個別検査の有無
- 共通枠で組み合わせたい志願先
名称を覚えるより、自分が何を受け、何点分を準備するのかを見える形にするほうが先です。
募集定員50人減をどう受け止めるか
令和9年度の京都府公立高校の総募集定員は12,365人で、前年度より50人減ります。全日制は11,045人です。
京都府教育委員会の資料では、2026年5月1日現在の公立中学3年生数は18,050人で、前年度より302人少なくなっています。全日制の変更は5校で、4校が学科改編、南丹高校が募集定員170人から150人への変更です。
50人減という数字だけを見て、「今年は急に難しくなる」と決める根拠にはなりません。実際の影響は、志望する学校、学科、独自枠の募集人員、受検者数によって変わるからです。
宇治市の小倉周辺なら山城通学圏、亀岡周辺なら口丹通学圏を中心に、志望校の行だけを京都府教育委員会の募集定員資料で確認してください。府全体の増減より、本人が受ける枠の人数が判断材料になります。
9月に作る一枚の受験カレンダー
では、今すぐ願書の細部まで決める必要があるのでしょうか。そこまで急ぐ段階ではありません。9月に決めたいのは、入力内容ではなく、確認の順番です。
- 公立の候補を枠まで書く:高校名だけでなく、学科、独自枠と共通枠、必要な検査を並べます。
- 私立併願校の日程を重ねる:出願情報登録、検定料納入、試験、合格発表、併願合格者の入学手続期限を、学校公式の募集要項から写します。
- 学校の確認日を入れる:中学校から案内された確認日や面談日を置きます。併願校の申込内容確認書などを提出するよう指示された場合は、その日も記入します。
- 学習の締切を逆算する:2月18日に自分が受ける教科を使える状態にするため、模試や実力テストの復習日を週単位で置きます。
今夜15分だけ、紙を横向きにして、12月から3月までの日付を一本の時系列に置いてみてください。公立と私立を別々の紙で管理していた家庭ほど、1月に何を決めておくべきかが見えます。
受験は、試験当日だけの出来事ではありません。秋に集めた情報が、冬の入力を支えます。カレンダーに空欄が残ったなら、その空欄こそ、次の学校説明会や面談で確かめる質問です。
まだ公式確認を待つ項目
2026年9月4日時点で、京都府教育委員会のページでは、合理的配慮(特例措置)の案内と、他府県からの志願や府内で通学区域を越えて転居する場合の特別事情具申について「準備中」の項目があります。後者に関わるWEB出願システムIDの取得手続も準備中です。
病気、障害、長期欠席、転居などが関わる場合は、一般の日程表だけで判断せず、在籍中学校へ早めに相談してください。制度上の対象や必要書類は、今後公開される公式案内で確認する必要があります。
参考にした公式資料
- 京都府教育委員会「令和9年度入学者選抜に関すること」
- 京都府教育委員会「令和9年度京都府公立高等学校入学者選抜要項」
- 京都府教育委員会「令和9年度京都府公立高等学校募集定員について」
- 京都府私立中学高等学校連合会「令和9年度生徒募集要項」
- 京都府私立中学高等学校連合会「2027年度全日制高校の募集要項一覧」
- 京都成章高等学校「2027年度生徒募集要項とWEB出願の手引き」
本記事は2026年9月4日時点の公式情報に基づいています。入試日程や手続きは、学校、学科、選抜区分、今後の発表によって異なる場合があります。受験する学校の最新の募集要項と在籍中学校からの案内を必ず確認してください。

