成績が伸びる子と伸び悩む子の決定的な違い3つ|今日から変えられる習慣・考え方・環境

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成績が伸びる子と伸び悩む子の決定的な違い3つ

1. 成績が伸びる子・伸び悩む子の「本当の差」とは?

1-1. 才能や塾より「日々のしくみ」がものを言う

成績の話になると、「頭の良さ」や「どこの塾に通っているか」がよく話題になります。ただ、学校や塾の先生の立場から見ると、成績が伸びるかどうかを一番左右しているのは、実はこうした目に見えやすい要素ではありません。

同じクラス、同じ授業、同じ教科書を使っていても、半年〜1年もすると、テストの点数に大きな差がつくことがあります。この差をよくよく観察していくと、「勉強の習慣」「うまくいかなかったときの考え方」「勉強しやすい環境」の3つに集約されていきます。

言いかえると、成績は「才能」よりも「しくみ」で決まる部分がとても大きいということです。もちろん生まれつきの得意・不得意はありますが、それ以上に、毎日の生活の中でどんな行動パターンをくり返しているかが、じわじわと効いてきます。

1-2. このあと紹介する3つのポイント

この記事では、今後くわしく扱っていくテーマの「総論」として、次の3つの違いを整理します。

ひとつ目は、勉強が「イベント」になっているか、「習慣」になっているかの違い。
ふたつ目は、「できない」「ミスした」ときに、何を考え、どう行動するかの違い。
みっつ目は、集中しやすい環境や生活リズムが整っているかどうかの違いです。

どれも、今日から少しずつ変えていくことができます。中高生本人にとっても、保護者の方にとっても、「どこから手をつければいいか」を見つけるヒントとして読んでみてください。

2. 違いその1:勉強が「イベント」か「習慣」か

2-1. 毎日30分でも積み上げる子はなぜ強い?

成績が伸び悩む子の多くは、「テスト前だけ一気にやる」勉強スタイルになりがちです。テスト週間に部屋にこもって何時間も机に向かったとしても、それまでほとんど勉強していなければ、覚えたことはすぐに抜けてしまいます。

一方で、成績が着実に伸びていく子は、「テストの有無に関わらず、毎日少しずつ」勉強しています。たとえば、平日は毎日30〜60分だけでも、英単語や数学の問題演習をコツコツ続けている子です。

記憶や理解は、「まとめて一気に」より「分けてくり返し」の方が定着しやすいことが、さまざまな研究で確かめられています。昨日勉強した内容を、今日また少しだけ思い出す。この積み重ねが、結果として大きな差になります。

言いかえると、「テスト前だけのイベント勉強」から、「毎日の生活に溶け込んだ習慣としての勉強」に切り替えられるかどうかが、最初の分かれ道になります。

2-2. 習慣化のコツと家庭でできるサポート

習慣化というと、「毎日2時間やる!」のような大きな目標を立ててしまいがちですが、続かない一番の原因は「最初からハードルが高すぎること」です。成績が伸びる子は、最初のハードルを驚くほど低く設定しています。

おすすめは、次のようなステップです。

・「時間」より「きっかけ」を決める:
「夜9時になったら机に座る」「夕食後に5分だけ教科書を開く」など、何かの行動にくっつけてスタートの合図を決めます。

・続けられる量から始める:
「数学の問題を1問だけ」「英単語を5個だけ」でも構いません。「やり始めること」が習慣化の第一歩です。

・内容をあらかじめ決めておく:
「今日は何をやろう…」と悩む時間をなくすために、「月曜は英単語、火曜は数学問題集」など、メニューを簡単に決めておきます。

保護者の方にできるサポートとしては、
・毎日取り組めたら、内容より「続いたこと」を一緒に喜ぶ
・「もうやったの?」と責めるより、「今日は何をやる予定?」と予定を確認する
といった声かけが効果的です。

「習慣」は、いきなり完璧を目指さずとも、1〜2週間続くと本人も自信がつきます。まずは、「勉強をイベントから習慣へ」という視点を共有するところから始めてみてください。

3. 違いその2:「できない」ときの考え方とふり返り

3-1. 伸びる子は失敗の「使い方」がうまい

テストの点が振るわなかったとき、成績が伸びる子と伸び悩む子では、その後の行動が大きく違います。伸びる子は、点数に一喜一憂するだけで終わらせず、「なぜこの結果になったのか」を具体的に言葉にしようとします。

たとえば、

・「ケアレスミスが多かった → なぜミスしたのか → 計算を急ぎすぎた/見直し時間が足りなかった」
・「応用問題が解けなかった → そもそも基本問題の解き方があやふやだった」

というように、「原因」と「次の対策」をセットで考えています。このふり返りがあると、同じミスをくり返す回数が減っていきます。

一方で、伸び悩む子は、

・「自分は頭が悪いから」
・「運が悪かっただけ」

といった、あいまいで変えにくい理由で片づけてしまいがちです。これでは、「次に何を変えればいいのか」が見えないままになってしまいます。

失敗そのものが悪いのではなく、「失敗から何を学ぶか」の違いが、時間とともに大きな差を生んでいきます。

3-2. 伸び悩む子がはまりやすい考え方

伸び悩む子が陥りがちな考え方には、いくつか共通点があります。

・「全部ダメだった」と0か100かで考えてしまう
・「数学は苦手だから」と、教科そのものにレッテルを貼ってしまう
・「どうせ無理」と、挑戦する前からあきらめてしまう

こうした考え方は、行動する前に自分の可能性にフタをしてしまいます。本当は、「ケアレスミスを減らせばあと10点上がる」「基本問題だけなら取れている」など、少しずつ改善できるポイントが隠れていることが多いのです。

保護者の方は、テストの結果を見たときに、

・「どの問題は解けた?」
・「どこでつまずいた?何が分かれば解けそう?」

と、具体的なふり返りにつながる質問をしてあげると良いサポートになります。「なんでこんな点数なの?」という問いかけは、原因探しではなく、責められている印象だけが残りやすいので注意が必要です。

「点数の良し悪し」ではなく、「うまくいった点」「うまくいかなかった点」「次に変えたい点」の3つを一緒に言語化していく習慣がつくと、自然と成績の伸び方も変わってきます。

4. 違いその3:集中を支える環境づくり

4-1. スマホ・睡眠・勉強場所の整え方

どれだけやる気があっても、環境が整っていないと集中は続きません。成績が伸びる子は、無意識のうちに「集中しやすい環境づくり」ができていることが多いです。

特に大きいのが、スマホと睡眠の影響です。勉強中に通知が鳴るたびに手を伸ばしていると、そのたびに集中力が途切れます。「ながら勉強」では、勉強しているつもりでも、実際には頭に残りにくい状態になっています。

おすすめの工夫としては、

・勉強中はスマホを別の部屋に置く、もしくは家族に預ける
・少なくとも寝る1時間前にはスマホを見ないようにする
・勉強用のスペースからゲームや漫画を遠ざける

といったものがあります。最初は不便に感じるかもしれませんが、慣れてくると「勉強モードへの切り替えスイッチ」として働くようになります。

また、睡眠時間も集中力と記憶に大きく関わります。夜遅くまで勉強して睡眠時間を削るより、ある程度区切りをつけて眠り、朝の頭がすっきりした状態で勉強した方が効率が良いケースも多いです。

4-2. 家庭でつくる「勉強しやすい空気」

環境というと「机」や「部屋」をイメージしがちですが、「家庭の空気」も大事な環境のひとつです。成績が伸びる子の家庭では、勉強が「やらされごと」ではなく、「自分の将来のために必要なこと」として受け止められていることが多いです。

たとえば、

・家族の誰かも同じ時間に読書や仕事をして、「集中する時間」を共有する
・テストの結果よりも、「どんな工夫をしたか」「どんなふり返りをしたか」を聞く
・他の子と点数を比べるのではなく、過去の自分との変化に目を向ける

といった関わり方です。「またゲームしてるの?」ではなく、「今日の勉強タイムは何時からにする?」と問いかけ方を変えるだけでも、子どもの受け止め方はかなり違ってきます。

「勉強しなさい」と言わなくても勉強しやすい空気をどう作るか。これは保護者にしかできない大切な役割です。

5. 今日からできる小さな一歩

5-1. 中高生が自分で決めてみること

ここまで見てきた3つの違いは、どれも一晩で劇的に変わるものではありません。だからこそ、「今日からできる小さな一歩」を決めてみることが大切です。

中高生本人におすすめしたいのは、次の3つです。

・毎日「この時間になったら机に座る」という時間を1つ決める
・テストや小テストのたびに、「うまくいったこと/うまくいかなかったこと/次に変えたいこと」をノートに3行だけ書く
・勉強中だけはスマホを別の場所に置いてみる(最初は20〜30分でもOK)

どれも、大きな覚悟はいりませんが、続ければ確実に差がつく行動です。「完璧にできなかった日」があっても構いません。大事なのは、「もうダメだ」とやめてしまうのではなく、「じゃあ明日からまたやろう」と立て直せるかどうかです。

5-2. 保護者が声かけで意識したいこと

保護者の方に意識してほしいのは、「成績の良し悪しを評価する人」ではなく、「一緒に作戦を考えるチームメイト」の立ち位置です。そのために、次のような声かけを意識してみてください。

・結果だけでなく、過程に目を向ける
「何点だった?」に加えて、「どんな勉強のしかたをした?」「やってみてどうだった?」と、プロセスに関心を向ける質問をする。

・できたことを具体的にほめる
「ちゃんと勉強しててえらいね」よりも、「毎日10分でも机に向かっているのがすごい」「前よりもふり返りが書けているね」のように、行動の中身をほめる。

・比べる相手を「周りの子」から「過去の自分」に変える
「○○さんはもっとできているよ」ではなく、「前回よりここが良くなったね」「前はここであきらめていたけど、今回は最後まで解ききったね」と、成長のプロセスに光を当てる。

成績が伸びる子と伸び悩む子の違いは、「才能」の一言で片づけてしまえば、それ以上変わりません。しかし、「習慣」「考え方」「環境」という3つの観点から見直していけば、今日からでもじわじわと変えていくことができます。

今後の記事では、それぞれのポイントについて、より具体的な方法をくわしくご紹介していきます。まずはこの3つの違いを家族で共有し、「どこから変えてみようか?」と話し合うところから始めてみてください。

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