「同じくらい勉強しているのに、あの子だけグンと伸びている気がする…」
「うちの子は、テスト前だけ頑張るけど、なかなか成績が安定しない…」
宇治の小さな個別指導塾で多くの生徒さんを見ていると、
成績が伸びていく子と、頑張っているのに伸び悩んでしまう子には、いくつかハッキリした違いがあると感じます。
その違いは、決して「生まれつきの才能」ではありません。
毎日のちょっとした習慣や、間違いとの付き合い方、目標の立て方など、
意識と行動の小さな差です。
この記事では、プロ講師による個別指導での経験をふまえて、
成績が伸びる子と伸び悩む子の決定的な違いを3つに絞ってお話しします。
お子さんの姿を思い浮かべながら、
「これは当てはまるかも」「ここは改善できそう」という視点で読んでいただければうれしいです。
① 具体的な「ゴール」が見えてくるとき、伸び始める
成績が伸びる子を見ていて、「あ、この子はこれから伸びそうだな」と感じる瞬間があります。
それは、
- 質問の量が増えてきたとき
- 具体的な目標を自分の言葉で話し始めたとき
たとえば、こんな会話です。
- 「次の定期テストで、英語だけでも前回+10点を取りたいです」
- 「南陽高校を目指したいので、内申をあと1段階上げたいです」
- 「この問題集をいつまでに終わらせればいいですか?」
このように、「ゴール」と「今の勉強」がつながり始めた子は、そこからの伸び方が大きく変わってきます。
伸びる子のパターン
- 目標が「なんとなく」ではなく、点数・志望校・期限などが具体的
- わからないところをそのままにせず、質問が増えてくる
- 「このやり方で合っていますか?」と、自分から確認してくる
こうした姿が見え始めたとき、教室側としても
「ここから一気に伸びていきそうだな」と感じます。
伸び悩む子のパターン
- 「とりあえず宿題はやっているけど、目標はぼんやり」
- 「なんとなくテスト勉強して、終わったらテストの話はおしまい」
- 質問が少なく、「わからないところ」が自分でも整理できていない
同じ時間勉強していても、
「どこに向かっているか」がハッキリしているかどうかで、結果は大きく変わります。
ご家庭でできる声かけの例
- 「次のテストで、一番伸ばしたい教科はどれ?」
- 「その教科で、あと何点ぐらい上げられたらうれしい?」
- 「そのために、今週やることを3つだけ決めてみようか」
立派な目標でなくてかまいません。
「今日の勉強」と「少し先のゴール」を結びつけるだけでも、
お子さんの意識は少しずつ「やらされる勉強」から変わっていきます。
② 「忙しかったから…」が増えてきたら要注意サイン
教室で「このままだと危ないな」と感じる瞬間もあります。
それは、
「今週は忙しかったから、課題ができませんでした」
「部活が大変で、自主学習はあまりできませんでした」
という言葉が増えてきたときです。
もちろん、忙しい日があって当たり前ですし、
どうしても手が回らない週があるのも自然なことです。
問題なのは、それが「続いてしまうこと」です。
伸びる子の「忙しい」との付き合い方
- 「今週は忙しかったから、最低限ここだけはやりました」と報告してくる
- できなかったときに、「来週はどう配分を変えようか」と一緒に考えようとする
- 短時間でも「想起」や「復習」の時間をなんとか確保しようとする
完全に完璧なスケジュールをこなしているわけではありません。
ただ、どんなに忙しい週でも「ゼロにはしない」という意識があります。
伸び悩む子の「忙しい」との付き合い方
- 「忙しかったから、ほとんどできませんでした」で終わってしまう
- できなかった課題を、翌週以降にそのまま積み残してしまう
- 「また来週から頑張ります」で、具体的な改善がない
この状態が続くと、
習った内容を「思い出す」機会が減り、
勉強しているわりに定着しないという悪循環に入りがちです。
ご家庭でできるサポートの例
- 「忙しい週でも、5〜10分だけできそうなことは何かな?」と一緒に考える
- 「全部できなかった=ダメ」ではなく、「どこまでできたか」を一緒に確認する
- 「今週ダメだったから終わり」ではなく、「じゃあ来週はどうする?」と前向きに切り替える
塾としても、「全部やってきてほしい」とプレッシャーをかけるのではなく、
忙しい中でも続けられる現実的なラインを一緒に探すようにしています。
③ 「質問の量」と「間違いとの付き合い方」が伸びを分ける
最後のポイントは、質問の仕方と、間違えたときの向き合い方です。
プロ講師でたくさんの生徒さんを見ていると、
質問の量が増えてきたときが、その子の伸び始めのサインであることが多いと感じます。
伸びる子の質問の特徴
- 「この問題の(2)までは自分でできたんですが、(3)でつまずきました」
- 「ここまでこう考えたんですが、合っているか見てほしいです」
- 「この解き方と、授業で習った解き方、どっちを優先したらいいですか?」
このように、自分なりに考えた跡がある質問は、成績アップにつながりやすいです。
先生側も、「どこでつまずいているのか」がはっきり見えるので、適切な説明がしやすくなります。
伸び悩む子の質問の特徴
- 「ここ、わかりません」で終わってしまう
- 解説を読んで「なんとなくわかった気がする」で止まってしまう
- そもそも質問自体が少なく、わからないところが放置されている
質問が少ない=良いこと、ではありません。
むしろ、「わからないところを言葉にできるかどうか」が、伸びるかどうかの分かれ道になります。
間違いをどう扱うか
さらに、間違えた問題への向き合い方も大きなポイントです。
- 伸びる子は、間違えた問題にチェックをつけ、あとで必ず復習する
- 「どこで考え方がズレたのか」を一緒に確認しようとする
- 伸び悩む子は、テストやプリントをそのまましまい込んでしまうことが多い
塾では、「間違いはダメな証拠ではなく、伸びるための材料」という考え方を大切にしています。
ご家庭でできる声かけの例
- 「どこから自分の考えと答えが違っていたと思う?」と、一緒に振り返る
- 「どこがわからない?」ではなく、「どこまでは自分でわかった?」と聞いてみる
- 間違えたときに、「ここが今日の練習ポイントだね」と前向きに伝える
こうした関わりが積み重なることで、
お子さんも安心して質問したり、間違いから学んだりできるようになっていきます。
慶京セミナー宇治小倉校の考え方
ここまでの3つの違いは、
私たちがプロ講師のいる個別指導の現場で、日々感じていることの一部です。
- プロ講師のいる個別指導
各教科を専門的に教えられる講師が、一人ひとりの状況を見て指導しています。 - 個人の感想や体験だけに頼らない指導方針
「昔はこうだったから」だけでなく、学習の理論やデータに基づいた指導を心がけています。 - 小規模であるが故の柔軟性
小さな教室だからこそ、宿題量の調整や通塾ペースの相談など、
お子さん・ご家庭ごとに柔軟な対応がしやすいのが強みです。
保護者の方からよくご相談いただく、
- 「やる気が続かない」
- 「スマホとの付き合い方が心配」
- 「そもそも、正しい勉強の仕方がわからない」
といったテーマも、
今回の3つのポイント(ゴール設定・忙しい週の対処・質問と間違いへの向き合い方)と深くつながっています。
まとめ:才能ではなく、毎日の小さな違いを整えていく
成績が伸びる子と伸び悩む子の違いをまとめると、次の3つです。
- ① 質問の量が増え、具体的な目標が見え始めているか
- ② 「忙しかったから…」で勉強がゼロになる週が続いていないか
- ③ 質問の仕方と、間違いとの付き合い方が、前向きなサイクルになっているか
どれも、お子さんの「性格」や「才能」を責める話ではありません。
ご家庭での声かけや、塾での関わり方を少しずつ変えていくことで、整えていける部分ばかりです。
「うちの子は、頑張っているのに結果がついてこない気がする…」
そんなときは、まずは今回の3つのポイントから、そっと様子を見直してみてください。
もし、お子さんの状況に合わせて具体的に相談してみたい場合は、
面談や体験授業などで、じっくりお話をうかがうこともできます。
お子さんのペースと気持ちを大切にしながら、
「じわじわと伸びていく勉強」を一緒に作っていけたらうれしいです。


