小学生のうちに身につけたい勉強の土台習慣3つ|時間管理・音読計算・振り返り

お役立ち

小学生のうちに身につけたい『勉強の土台習慣』3つ

1. 小学生の「勉強の土台習慣」とは

小学生のうちは「テストの点」よりも、その先の中学・高校になってからも通用する「勉強のやり方」を身につけておくことが大切です。ここでいう「土台習慣」とは、どんな教科やレベルになっても役に立つ共通の力を育てる毎日の小さな習慣のことです。

具体的には、勉強の時間を自分でコントロールする「時間管理」、読み書きや計算の基礎体力をつくる「音読・計算」、そして学びを自分のものにしていく「振り返り」が大きな柱になります。これらは一度身につくと、一生使えるスキルになります。

1-1. なぜ土台習慣が中学以降の成績を左右するのか

中学生になると、教科が増え、テスト範囲も広くなり、部活動も始まります。同じぐらいの理解力の子どもでも、「日ごろの勉強の進め方」が身についているかどうかで、テスト前の頑張り方や成績に大きな差がつきます。

勉強が得意な子どもたちは、頭が特別いいというより、「いつ」「何を」「どのくらい」やるかを自分で決めて動くことに慣れています。また、毎日の音読や計算で基礎力があるため、新しい内容を学ぶときに余裕を持って取り組めます。さらに、振り返りの習慣があると、間違えた原因を次に生かすことができます。

1-2. 「才能」よりも「毎日の小さな習慣」が大事

保護者の方から「うちの子は頭がよくないから」と聞くことがありますが、多くの場合、「頭のよさ」よりも「勉強の習慣」の差が大きく影響しています。人の脳は、何度も繰り返したことに強くなっていく性質があり、毎日の小さな習慣が積み重なることで、大きな力になっていきます。

つまり、小学生のうちに大事なのは、完璧な成績をとることではなく、「毎日少しずつ続ける」経験をすることです。これから紹介する3つの土台習慣も、1日で劇的な変化が起きるものではありませんが、数か月、数年という単位で見ると、子どもの自信と学力をしっかり支えてくれる力になります。

2. 土台習慣その1:時間管理の力を育てる

時間管理というと難しく聞こえますが、小学生に必要なのは「勉強を始める時間」と「終わる時間」を自分で決める経験です。「言われたからやる」から、「自分で決めたからやる」へ少しずつ移行していくことで、中学以降の自立した学習につながっていきます。

2-1. 宿題の「やる時間」を決めるだけで変わる

最初の一歩としておすすめなのは、「宿題をする時間を決める」ことです。例えば「帰宅しておやつを食べたら、宿題タイム」「夕食の前の20分は勉強」というように、生活の流れの中に勉強時間を組み込んでしまいます。

ここでのポイントは、保護者が一方的に決めるのではなく、子どもと一緒に相談して決めることです。「宿題はいつやるのがよさそう?」「ゲームの前と後、どっちが集中できそう?」と問いかけながら、子ども自身に選ばせることで、「自分で決めた」という感覚が生まれます。

決めた時間を紙に書いて机の近くに貼っておくと、子どもにとっても分かりやすくなります。最初から毎日守れなくても、「決めてみて、試してみる」こと自体が時間管理の練習です。

2-2. タイマーと見える化で「ダラダラ勉強」を防ぐ

もう一つのコツは、「どのくらいの時間やるか」を見える形にすることです。キッチンタイマーやスマホのタイマー機能で「今日は国語を15分」「計算ドリルを10分」と時間を区切ることで、子どもは「今はこれに集中する時間だ」と意識しやすくなります。

長時間やらせる必要はありません。低学年なら10分前後、高学年でも20分集中したら少し休憩をはさむくらいがちょうどよいことが多いです。「短く集中して終わらせていい」と分かると、子どもにとって勉強のハードルが下がり、「ダラダラと椅子に座っているだけ」の時間が減っていきます。

保護者の声かけとしては、「あと何分残ってるかな?」「この10分でどこまで進められそう?」と、時間を意識させる質問をしてあげると、自分で時間を見通す力が育っていきます。

3. 土台習慣その2:音読と計算で「学力の筋トレ」

音読と計算は、一見地味ですが、すべての教科の理解を支える「学力の筋トレ」のようなものです。読み書きのスピードや、簡単な計算をスムーズに行う力がつくと、問題文の意味を考えたり、考え方を整理したりするための脳の余裕が生まれます。

3-1. 音読習慣で文章に強くなる

音読には、教科書の内容を覚えるだけでなく、「文字を目で追いながら声に出す」という脳の働きを鍛える効果があります。この働きがスムーズになると、文章を読むスピードと理解度が上がっていきます。

おすすめは、毎日同じ時間帯に5分ほど音読をすることです。教科書の音読でもよいですし、好きな物語の本でもかまいません。保護者が毎日付き合うのが難しければ、「週に何日かは一緒に聞いてあげる」「録音してあとで聞く」など、できる範囲でかかわるだけでも、子どものやる気は続きやすくなります。

声かけのポイントは、「上手に読めたかどうか」よりも、「昨日よりスムーズに読めたところ」を見つけて褒めることです。「ここ、昨日よりつっかえずに読めたね」「この登場人物の気持ち、よく伝わってきたよ」と具体的に伝えてあげると、自分の成長を実感しやすくなります。

3-2. 計算の「朝の3分トレーニング」

計算も、一度理解した内容を「速く正確にできる」レベルまで繰り返すことで、本当の力になります。時間をかけてたくさんの問題を解かせるよりも、毎日少しずつ続けた方が、脳には残りやすいと言われています。

おすすめは、「朝の3分」や「学校に行く前の5分」を使った短い計算トレーニングです。市販の計算ドリルや学校のプリントを使って、1日1ページ、または数問だけ取り組みます。タイマーを使って、「今日は何分で解けるかな?」とゲーム感覚にするのも効果的です。

間違えた問題は、「どうして間違えたのか」を一緒に軽く確認するだけで十分です。「ここを急いじゃったね」「この桁を見落としてたね」と原因を一緒に見つけ、「次はここを気をつけようか」と前向きに声をかけてあげることで、失敗が学びの機会になります。

4. 土台習慣その3:「振り返り」で自分で考える子に

勉強は、やりっぱなしにしてしまうと身につきにくくなります。「今日は何をやったのか」「どこが難しかったのか」「次はどうしたいのか」を少しでも振り返ることで、学んだ内容が整理され、自分なりの勉強のやり方が育っていきます。

4-1. 1日3つの「できたこと」を言葉にする

振り返りの習慣づくりで取り入れやすいのが、「今日の勉強でできたことを3つ言う」という方法です。寝る前や夕食後など、親子で少し話せる時間に、「今日の勉強でできたこと、教えて」と聞いてみてください。

内容は小さなことでかまいません。「漢字ドリルが全部終わった」「計算のプリントで前より速くできた」「音読を最後まで止まらず読めた」など、子どもが自分で「できた」と感じたことを口に出すことが大事です。

保護者は、「そんなの当たり前でしょ」と否定せず、「それはいいね」「前より成長してるね」と受け止めてあげましょう。「自分はできるようになってきている」という感覚は、勉強への前向きな気持ちを支える大切な土台になります。

4-2. うまくいかなかったことを責めずに整理する

振り返りというと、「反省会」のように感じるかもしれませんが、子どもを責める時間にしてしまうと逆効果です。大事なのは、「うまくいかなかったことを、次に生かす練習」にすることです。

例えばテストでミスが多かったとき、「なんでこんな間違いをしたの?」と責めるのではなく、「どこでつまずいたと思う?」「次に同じ問題が出たらどうしたい?」と、一緒に原因と対策を考えるようにします。

話し合うときは、「できなかった」ではなく、「まだできない」「次はこうしてみよう」という言い方を意識すると、子どもは自分を否定せずに振り返ることができます。この経験を積み重ねることで、中学以降に必要な「自分の勉強を自分で改善する力」が育っていきます。

5. 忙しい家庭でも続けやすい工夫

共働きや習い事などで、毎日ゆっくり勉強を見てあげるのは難しいご家庭も多いと思います。大切なのは、「完璧にやること」ではなく、「続けられる形にすること」です。無理のない範囲で、時間管理・音読と計算・振り返りを少しずつ生活に組み込んでいきましょう。

5-1. 平日だけ・週に数回からでも大丈夫

3つの習慣を毎日すべて完璧にやろうとすると、親子ともに疲れてしまいます。最初は「平日だけ」「週のうち3日だけ」「音読だけ」など、ハードルをぐっと下げて始めるのがおすすめです。

例えば、「月水金は音読の日」「火木は計算の日」と決めてしまう方法もあります。家族の予定に合わせて、「無理なく続けられそうな回数」を基準に考えてみてください。続けられたら少しずつ回数や時間を増やしていけば十分です。

保護者の方が「今日はできなかったから全部ダメ」と感じてしまうと、子どもも同じように考えてしまいます。「今週は忙しかったけど、音読だけは続けられたね」など、できている点に目を向けて声をかけてあげると、習慣が途切れにくくなります。

5-2. 親が「全部やってあげない」こともプレゼント

小学生のうちは、つい大人が先回りしてしまいがちです。「宿題やったの?」「早くやりなさい」と毎日声をかけるのは、保護者にとっても負担が大きいですよね。少しずつ、子どもに任せる部分を増やしていくことも、将来のための大切な準備になります。

例えば、「宿題の時間を一緒に決める」「タイマーをセットするのは子どもの役割にする」「振り返りのシートに自分で丸をつけさせる」など、子どもが自分で動く小さな場面を意識的に作ってみてください。

保護者は、「ちゃんとやったかどうかを管理する人」ではなく、「勉強を続けやすい環境づくりをする人」「努力を見つけて言葉にしてあげる人」としてかかわると、親子ともに気持ちが楽になります。小学生のうちに「時間管理」「音読と計算」「振り返り」という3つの土台習慣を一緒に育てていくことは、子どもへの大きなプレゼントになります。


タイトルとURLをコピーしました